リフォームのトラブル防止ポイント
リフォームでのトラブルの大半は「こんなはずじゃなかった」という、施工前と施工後の食い違い。このトラブルを未然に防ぐ方法はないのでしょうか?
設計者の力量を見きわめた業者選定はもちろん重要ですが、それ以外にもトラブル防止に役立つポイントがありますので、いくつかご紹介します。
事前の準備がカギ
住まいに対する不満がつのったとき、人は住居のリフォームを考えます。では、リフォームを成功させるためにどのような点に気をつければよいのでしょうか?
それは、“入念な事前の準備”、つまり「住居に対する不満・要望の抽出」や「改築の優先順位の打ち合わせを明確にすること」です。
この点について、下記に3つのポイントをご紹介します。
- 【1】図面
- 住居の現状を記す図面は、リフォームの必須アイテムです。リフォームはこれをもとに計画し、実施します。
間取りがわかる平面図はもちろんですが、新築時の確認申請図面一式があると構造が判別でき、より具体的なプランニングが可能となります。過去に増改築をおこなったことがある場合は、その際の図面もご用意ください。 - 【2】問題点や課題の抽出
- 住まいの不満や改善したい点をピックアップし、簡単なメモをとって要望をまとめましょう。
- 【3】予算の想定
- 今回のリフォームに対して出資できる、おおよその予算を想定しておくことも大切です。
ショールーム活用術
リフォームの際、積極的に利用したいのが住宅設備メーカーのショールームです。
とくに、キッチンや浴室などの水周りの設備や、内装の仕上げ材の選択については参考になります。どのメーカーも、消費者のリフォームに対するイマジネーションが膨らみやすいよう工夫を凝らして展示しておりますので、大いに役立ちますよ。
その際、“我が家のリフォーム”の
- 目的
- 住み方
- 予算
を念頭に置き、カタログや実物でいくつかの機種を絞り込むようにしましょう。
システムキッチンなどの機器は、カタログだけでは質感や重量感が把握できない場合があります。必ずショールームで流し台や吊り戸棚の高さ、使い勝手などを体験しましょう。
要望は具体的、かつ的確に
頭の中のイメージを他人に伝えるのは、非常に難しい作業です。
リフォームを思い立ち、家庭内のコンセンサスを取ることでさえ労を要する作業です。そのうえ、初対面の営業マンや設計者に自分たちの意思を伝えることとなると、まさに至難の業となります。
しかし、リフォーム提案のよしあしは、住み手が設計者に希望をいかに上手に伝えるかで決まるといっても過言ではありません。設計者の力量もありますが、できるかぎり具体的、かつ的確に伝えることが大切です。